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夜の街灯がいくつか見えるなか、玄関の隣の駐輪場に自転車を停めて、そして玄関のドアベルを鳴らすと、待ち構えていたようにドアが中から開いて、エプロン姿のシオリ母さんが出迎えてくれた。
「よ、ようこそ。
いらっしゃい。」
と、やや緊張気味に言うシオリ母さんだった。
「もう、母さん!
おかえり。
でしょ?」
そう言うと、
「そ、そうだったね。
お、おかえり・・。
おかえりなさい。」
その言葉を聞いて、私は少し涙腺がうるっとしてしまった。
今度は、コトリちゃんを私が促す番だ。
「コトリちゃん、
おかえりなさい。」
そう言うと、
「た・・
ただいま・・」
そう言ってから、もう一度。
「ただいま・・。」
と、自分の言葉を確かめるように言っていた。
私たちは、この瞬間を、ずっと待っていたんだ。
やっと、やっと叶ったんだね・・。
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