32人が本棚に入れています
本棚に追加
修学旅行は問題なく終わって、想像以上の収穫を得ることが出来たことは、本当に幸運だった。
あとは、あの清水の力と、七月はじめの満月の力とをあわせて、あのネウマ譜の演奏をカナタだけではなく、スウィート・メイプル・ムジクのユウちゃんとカエハラさんの力を借りる事で、おそらくは叶うはずだ。
ナオコ先輩と双子のお姉ちゃんの誕生日でもあるその日は、今年はちょうど満月だ。
そして、その時は、丁度うしかい座流星群の時期でもある。
流星群自体は、おそらくは満月の光で見ることは出来ないが、問題は流れ星が見えることじゃない。
流れ星が見えなくても、それが発生していることが大切なんだ。
あれは、俺とカナタがまだ一年生で、カナタ自身が愛してやまない雨宮 菜桜子先輩と付き合う少し前の話だ。
ナオコ先輩は、今年春の卒業生で、今はK外国語大学のフランス語科の一回生なんだけど、オカルト的なものについては真っ当な女子大生らしく半信半疑だ。
・・まぁ、それは当たり前の話なんだけど、ナオコ先輩のカレシでもあり、俺の無二の親友であるカナタは、本人は意図するしないに関係なくオカルト体質の人間だ。
だからこそ、性格がまるで異なるのに、俺たちは親友でいることが出来るのかもしれない。
最初のコメントを投稿しよう!