きっかけ

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「南……カレンさん、だね?」 職員室で、先生にそう聞かれて「はい」と明るく返事をする。ちょっとやぼったい中年男性と言ったところだけど、まぁここは愛想良くしておこう。 あーあ、もっと若くてカッコいい先生が良かったなぁ。こんなだっさいメガネじゃなくてさ。アダ名メガネとか着いてそうだよ。 先生は面倒くさそうに出席簿を置くと、私に着いて来るよう促した。 「それにしてもカレンなんて変わった名前だね。君、もしかしてハーフ?」 なんで初対面からそんな事聞かれなきゃいけないんだっ。
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