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ここは居心地が良くてあったかくて。こんな僕を、そのまま受け入れてくれる。ずっと、ずっと、そんな場所だったし、これからもきっとそう。
もう諦めて二度寝しちゃおうかな。仕事サボってもいいかな? 甘えちゃってもいいかな。玲次の優しさに。
僕に誰よりも優しいのは、玲次だ。
そんなこと、昔から知ってる。
ごめんって気持ちと、ありがとうって気持ちと、今朝はごちゃまぜ。
トータルして言えば、やっぱりこいつが好き。
暫く大人しく抱き締められていると、くすくす笑う声が聞こえてくる。
「ん? 玲次?」
「何だ、今日サボりか」
「起きさせてくんないのは誰だよ」
起きてるんじゃん。抱き締めてくれる腕の強さは変わらない。
「さあ?」
「もう…」
玲次の顔を見上げる。ニヤニヤしながら僕を見てる。
「…サボりたくなった」
「よし」
僕の頭をゆっくり撫でながら、ヤツは頷く。
あーあ、僕、急に風邪ひいたかもしれない。何だか熱が上がってきたような気がするよ。
玲次に顔を向けたまま、目を閉じる。
僕に、キスして。
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