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「ビールでもいいぞ」
「朝っぱらから出さないよ」
牛乳もコップに2杯。朝からビールはありえないし、こいつ昨夜も散々呑んで帰って来てる。44になっても、寝たらまったく残らない様子なのは相変わらずの強さ。
僕もテーブルについて、揃って朝ご飯を食べ始める。
「玲次、今日燃えないゴミの日」
「へー」
「へー、じゃなくて。9時までに出しといてよ」
「ふーん」
家事の分担はきっちり決めてるわけじゃないから、何がどっちの仕事っていうのはない。その時々で出来る方がやるって感じでやってきてる。僕も玲次も、特に得意な家事はないんだよね。
ゴミ出しも、言っとけばまあやってくれる。はず。忘れなければ。
僕はさっさと食事を済ませ、自分の分の食器を流しに置く。
ベッドルームに戻り、パーカーとジーンズに着替えてリュックを持ってリビングに戻る。
「じゃあ行ってくるね。ゴミ頼んだよ」
「んー」
玲次は立ち上がって、玄関までついて来た。
「いってきます」
僕がそう言うと、玲次は本日2回目のキスを僕にした。
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