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「そういう職業、の人を呼ぶのはまだいいとして、会社内からピックアップするのはダメです。て言うかむしろあなた、わざとリスクが高い相手を選んでるように見える」
「そう見えるだけさ、君にはね」
「本当に女性関係でしか紛らわせないんですか?」
ゆうきはエドワードのあの蒼白した顔を思い出して、少し心が痛くなった。
「……他では無理」
エドワードがコーヒーを飲んだ。
「体だったらいいんですか?肉体的接触じゃないとダメ?」
「君ははまんないほうがいいよ。ああいうのはドラッグと一緒さ。やってる間は麻痺するんだ、自然とね…」
「僕じゃダメですか?」
「…?」
ゆうきは至極普通のトーンでその言葉を言ったのだ。そりゃ、エドワードも驚く。
「君、僕をゲイだと思ってるの?」
「それは知りませんけど、体でいいなら僕のがあるな、って思って」
エドワードはおかしそうに笑った。
それは今までに見たことのない種類の笑い。
引きつったような、おしとやかなような。
「いい提案だけど、それは無し」
「じゃあ、また女性を呼ぶんですか?」
「それは君には関係ない」
「ありますよ。洗濯物はどうするんですか?三人分になるんだったら、新しい物干し竿を買わなきゃいけない」
「え…君さ、もしかしてだけど、僕から原稿をあげるのが第一優先だったりする?」
「当たり前じゃないですか!」
それ以外、何かあります?
そんな目で、ゆうきはエドワードを見た。
その瞬間、彼の目が変わった。
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