プロローグ

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男の子はまじまじと昂の手にしているカブトムシを見て、さらに僕の腕をギューッとしがみついた。 「怖がられてるじゃん!昂」 と朔が苦笑混じりに笑った。 「俺も初対面の人にカブトムシって見せられたら嫌だわ」 と歩叶が両腕を掴んでブルブルと身体を震わせた。 昂は困ったなーと空いてる手で頭を掻き、 「怖がれるなんて思わんかった」 と言ってしょげた。
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