6.

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互いに『好きだ』と言い合って、特別な関係性だと自覚していた。 言葉にしなくても平気だ、と。 「……っ」 本当は、そう言い聞かせていただけだった。 不安だった。 友達以上恋人未満なのか。 想うが故の、少しの束縛は許されるのか。 互いの想いは、果たして本当に同じなのか。 確認するのも怖かった。 「恋人になる……して」 声が震えた。 嬉しくて。 「うん」 俯く自分をそっと抱きしめてくれる、ひかるの両手。 安堵に、今までの記憶の全てが駆け巡り涙が溢れる。 ずっと燻っていた後悔に向き合って、ひかるの笑顔が取り戻せて良かった。 「ありがとう」 「こちらこそだよ」
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