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少しずつ下っていく、ひかるのキス。
脇腹から腰骨に移動して、その両手はベルトのバックルに触れている。
互いに何も言わなくても、絡む視線だけで伝わった。
ひかるの唇が下着越しに触れる。
優しく食んでは、もう一度自分を見上げてきて笑う。
「直接触っていい?」
「え!……いい、けど」
抵抗も躊躇いもないひかるの言動に、驚きを隠せない。
許可を得た相手の掌は崚の昂りを下着から出し、緩々と扱き始める。
文化祭の放課後では夕暮れ時の薄暗い部室内だったから、どう触っているかはよく見えなかった。
でも今は、ひかるの明るい自室。
どこもかしこも丸見えだ。
恥ずかしすぎる。
「は、ぁ……っ」
快感に息を吐くものの羞恥に駆られ両手で顔を覆うと、「駄目だよ」とひかるの右手で自分の両手が拘束されて阻まれる。
開けた視界の先では、動揺する気持ちとは裏腹に愚息が素直に頭をもたげていて。
「俺が触ってるところ、ちゃんと見て」
小さな唇の柔らかい感触の後、その口腔に呑まれていく。
「ぁ……っ、く……っ!」
纏わり、吸いつく舌の感触と温かさ。
初めての体験に、気を緩めたらすぐに果ててしまいそうだ。
自ずと足先には力が入り、感じる度に反射して震える。
「!」
何度も達しそうになるのをどうにか耐えていた時、ひかるはそこから口を離し、この両手を掴んでいた右手も同様にした。
何をするのかと見つめれば、ベッドの下から小さなビニール袋を引っ張り上げては自分の足元へと移動して落ち着く。
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