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「……ひかる?」
それ何、と問う前に、彼は安心させるように小首を傾げ微笑んだ。
「ゴムとローションだよ」
可愛らしい顔で、そんな台詞を。
手慣れた様子でボトルのキャップを外しては、透明な液体を掌に出す。
「ちょっと冷たいかも」
「え、……っひ」
ローションがついていない左手で、崚の脚は膝を立たせるように動かされ、恥部は相手の前に露わになった。
何をされるかの恐怖より、何倍もの羞恥に心が抉られる。
恥ずかしくて堪らない。
「……痛かったら言ってね」
「わかっ、た……っ」
♢
嬌声によく似た声が出てしまう。
「ぁ、ん……っふ、ぅ」
竿と体内を同時に刺激されて、快感に溺れる。
ひかるの指の腹が内側を撫でる度に、微弱な電流が足先から駆け上がるような感覚に襲われて息も上手く出来ない。
逃げ出したい衝動とは裏腹に、強請るように欲張る自分がいる。
何だこれ。
訳が分からない。
「んん……っ、ひか、る……っもうい、いっ」
とは言え、混乱している暇もなくて。
余裕のない相手の表情に、崚はそう声をかけた。
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