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僕――1
笑い声が聞こえる。
本日の授業が終わり、鞄に教科書をしまいながら時折、声のする黒板付近に視線を向ける。
視線の先にはユヅキ――織田優月がいた。
癖のない長い髪。背はスラリと高く、顔は小さく足は長い。切れ長の目。整った顔。胸は……多分、大きくない。顔を見とれていたはずなのに、気づけば短めのスカートから伸びる、細いのに何故か肉感的な太ももに目がいっていた。直後にユヅキの目がこちらを向いているに気づいて、反射的に目を逸らし、慌てて鞄にノート類をしまう動作に戻り、何でもないことを仄かに主張する。
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