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2020.03.09. 人間は作り話が大好きの話
小説家とは詐欺師である。
虚構の話で人心を操る。
世の中には詐欺に引っかかりやすい人というのがいる。
詐欺被害者の多くはリピーターであったり、これは詐欺かもと思いながらも引っかかるのだという。
今日はその検証をしてみましょうか(笑
以下は虚構の話、ありがちな小ネタですからね、実話だなんて信じたらダメですよ、ほんとほんと。
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とある心霊スポットに行ったら地縛霊が現れ、呪うだの許さないだのと初対面の私に対して失礼な発言を繰り返すため、正座させて小一時間説教したところ、
「自分は実はものすごいビビリで幽霊とか超怖いのに死んだら自分がその幽霊になってドン引きした。
本当はすぐにでも辞めたいがどうしら辞められるかもわからず、とりあえず見様見真似で怨霊っぽいことをやってたらいずれ辞められるかと思って」
などと言うので、そんなナメた態度で無関係な人に迷惑かけて回るなと腹に据えかね、連れ帰って最低限の常識や礼節を教えてやることにした。
まずは挨拶。
いくら怨霊でも初対面の相手にいきなり見当違いの恨み辛みを撒き散らすなど失礼過ぎる。
そして幽霊なのに幽霊が怖いのは良くない。
逃げ出そうとするのを無理矢理椅子に縛り付け怨霊系のホラー映画を延々見せ続け、何がどう怖いのかを一つ一つ問いただし、懇切丁寧に解説し、やがて冷静に論理的に討論できるまでに至った。
こうして一ヶ月間の研修を終え元の場所で実地試験を行うことにした。
「じゃ、やってみろ」
「はい!
初めまして!
このような暗くて汚い心霊スポットに夜分遅く御足労頂き誠に恐れ入ります!
私、突然の自動車事故におきまして運悪く命を落としここに地縛霊として居座っておりまして、大変ご迷惑をおかけしております!
驚かしたり祟ったりするつもりなど毛頭ございませんので、路傍の石とでもご認識頂きお気になさること無く通りすがって頂けましたら幸いと存じますが、いかがでしょうか!
よろしくお願い致します!」
「まぁ……何か全然違う気もしてきたけど、いっか。
そういう感じでこれから頑張れよ」
「はい!」
その霊は、今でも北関東某所の山深い旧道のトンネルで、お客様のお越しを従業員一同心よりお待ち申し上げているという。
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……まさか実話と受け取った人はいないと思いますが、もしいたらくれぐれも不審な電話等にご注意を(笑
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