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「今あんたはあんな夫と浮気もせずに一緒にいるのは苦痛だと思っただろ?」
「わかるんですか?」
「もちろん。過去の自分のことだからね。それなら心配ないよ」
「心配ない?どういうことですか?」
「そう言えばもう明日の分の食パンがないんじゃないのか?」
「あ、そうかも」
「駅の近くに美味しいパン屋があっただろう?
夫に帰るついでに買ってきてもらいな」
「わかりました。そう夫に連絡しておきます」
そう返事をすると老婆は笑った。
そしてだんだんと透明になり、消えていった。
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