401人が本棚に入れています
本棚に追加
行き先は
またおいで、と
店長さんと奥さんに見送られてお店を出た後
車を停めたコインパーキングへ。
圭一郎さんが車のロックを解除すると、自然とその手が後部座席のスライドドアを開けた。
そこには、和輝くんの為のチャイルドシートがあって
「……あ、そっか。おらんのやった」
笑ってドアを閉める。
こんなふうに圭一郎さんの中にはいつだって和輝くんがいて、それが当たり前で。
今日一日と、次にやって来る一週間
和輝くんがいない時間。
私はどれだけこの人の支えになれるんだろう、と考えてしまう。
最初のコメントを投稿しよう!