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「俺は………、人間です」
「殺されたいらしいな」
「冗談ですごめんなさい!!!!!!」
首元に刀を突きつけられ、俺はプライドなどを全て捨てて土下座した。
「何者って言われても俺にもよくわかんねぇんだよ。なんでここにいるのかも、何でこんなことになっているのかも」
俺の言葉を聞き、四季はなにか考える素振りを見せた。
すると突然、俺に突きつけていた刀を下ろし背を向けた。
「まぁ、貴様がどうなろうと私の知ったことではない。だが、ここでお前をほっておいて次にここに来た際に死体が転がっていたら後味が悪い。私で良ければお前のそばに居てやろう。感謝するが良い」
その言葉に俺は目を輝かせ、勢いのまま四季の手を掴みお礼を言った。
「ありがと四季!!!! 俺を元の世界に戻してくれ!!!」
「っっっ!!!!! 気安く私に触るな!!!!」
お礼を言ったはずだが、何故か俺は先程と同じく頬を殴られ鼻血を出してしまった。
「お前は礼儀と言うものを知らないらしいな。調度良い、それについてもしっかり叩き込んでやろう」
四季の殺意に近い目に、俺はこれからどうなってしまうのか分からない不安と、生きていくことが出来るのかという恐怖感によりまたしても冷や汗が止まらなくなってしまった。
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