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目が覚めると、窓の外はすっかりが明るかった。頭の中はまだふわふわしていて状況がよく飲み込めない。
キレイなシーツと上掛けと枕。そして僕はしっかり寝巻きを着ている。
ぼんやりした頭はまだ起ききらず、僕は差し込む光の眩しさに目を閉じた。
久しぶりの自分の寝室に、体が無意識に安堵する。
二ヶ月に及ぶ入院生活を終えてようやく戻ってこれた自分のベッドは、そこに横になるだけで体から力が抜けていく。
まるで長い夢を見ていたようだ。
入院も事故も夜逃げも実は全部夢で、僕はずっとここで夢を見ていたのかもしれない。
以前と何も変わらない寝室。天井や壁紙はおろか、家具もカーテンも、シーツやベッドカバーに至るまで、何一つ変わったところはない。
ここが空っぽになったなんて嘘みたいだ。
全部夢だったのかもしれない・・・なんてくだりは事故にあってから一体何回目なんだろう。
次第にはっきりしてくる頭とともに、体の疲労も自覚してきた。
関節という関節が軋んで痛い。特に股関節はずっと開きっぱなしだったために閉じられないし、体が重くて寝返りするのも億劫だ。そして何より、後孔にはまだなにか入っているような違和感。
こんな体でいくらなんでも全て夢でした、と思えるほど僕もおめでたくはない。これは完全に『ヤりすぎ』だ。
僕達はまるで盛りの着いた猫のように睦み合い、交わり合った。最後は意識も途切れ途切れで、いつ終わったのかも分からない。
いつの間にかに意識を失うように眠って、そしていま目が覚めた。
いま何時くらいだろう・・・?
まるで無様なカエルのように開いた足を片方よいしょと立てて、横に倒す反動で下半身の向きを変えた。
腕を上げるのも辛いけど、気合を入れて同じ方に倒して上半身も向きを変えた。
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