欲しかったもの

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「…でも、よかったの?まだ式の最中じゃない?」 「今から披露宴」 週明けになれば会えた。 会社に行けば会えたんだ。 …でも、今日会いたかった。 「咲良ちゃんに申し訳ない」 「行って来いって言ったのはその咲良だから。多分、あのまま披露宴に出席しても咲良は喜ばない」 ベンチに腰掛けた高野の隣に座る。 二人してステンドグラス眺めて、ぽつりぽつりといつもみたいに会話した。 …やっぱり俺、高野のこと好きだ。 高野が俺といると無理しなくていい、って言ってたように、俺もそうなんだ。 一緒にいてこんなに力抜いて話せて、それでいて好きな人ってなったら、確かにもう高野以外いないわ。 「…なあ高野」 「んー?」 「俺高野のこと好きだ、本気で」
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