街娘(まちむすめ)と王女

1.血の繋がり何もないのに
あなたと私は瓜二つ
　けれども境遇それだけは
　鏡写しじゃない不思議ね

　互いの生きてる今を
　抱えてるもの変えたくて
　着ている衣服入れ替える
　私がドレスで あなたは質素なワンピース
　二人の全てが入れ替わる

　新たな暮らし始めた二人
　互いのこれまで 全て引き継いで
　周囲の誰もが 気づかぬイタズラ
　二人の人生(みち)に
　何をもたらすか

2.街の娘になった王女は
毎日働く仕立て屋で
始めは出来なかったミシンも
今では手足と同じに

街娘(あのこ)に関わる人が
働く意味を教えたわ
生きてくためと人のため
私の仕事が 誰かの暮らしの喜びに
私に芽生えた生きる意義

これからの日々私は生きる
名前も残らぬ 街娘(まちむすめ)として
小さな幸福 皆(みんな)に手渡す
満ち足りた日々
街娘(わたし)の幸せ

3.王女になった街の娘は
お城で務める政(まつりごと)
臣下と力を共にして
この国より良く導く

王女(あなた)が置かれた立場
受け取ってから知ったもの
人の上に立つその重さ
私の役目は この国の民を守ること
国を豊かに育てること

これからの日々私は生きる
この国に尽くす 王女として
人々のために 政治を行う
忙しき日々
王女(わたし)の幸せ

違う立場で二人は生きる
それぞれの人生(みち)を 強く歩んでく
イタズラが呼んだ 大きな転換
知っているのは
街娘(わたし)と王女(わたし)だけ