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───そして、一同は、いつのまにか、再び地下の書庫の長い黒テーブルの周りの椅子に腰を下ろしていることに気が付いた。
それぞれの獣人の頭部から数十本もの黄金の根毛が離れ、根毛はスベリランナ一族の太い根の中に引き込まれていった。
「ワレワレ スベリランナ イチゾクハ キミタチノミカタダ コレカラモ サポートヲ ツヅケヨウ サア コノセカイノ ジュウジンノ ミライノタメニ イッテクレ!」
黒テーブルの中央から天井に向かってやや引き上げられた太い根から、スベリランナ一族の長のルトレガの思考が獣人一同の頭の中に響いてきた──
一同は地下の書庫を離れ、地上階へと向かう階段を昇っていく。
ステンネスは紫に近い濃い青い水の入った若木の鉢を、ホンベーゲルはミナトルザ用の血のような朱に近い赤い水の入った若木の鉢を、プリュレイアは果実のような黄色い水の入った若木の鉢を、ラットンは、やや濃く深い緑の水の入った若木の鉢を・・そして、ミアアは、ミルクのような白い水の入った若木の鉢を──それぞれ胸に抱えつつ──それらの水耕栽培の鉢の若木はすべてスベリランナ一族の特別な子供たちなのだ───
***
地上階で待っていたはずのミナトルザの姿は客間の応接室には居らず、プリュレイアが先に家の外に出てみると、ミナトルザはスベリランナの大木の根本に腰を下ろしていた。
プリュレイアを先頭にして一同が彼に近づいていくと、巨躯のミナトルザはゆっくりと腰を上げて立ち上がり、低いが決意のこもった声でこう言った───
「皆の地下での話は・・ここでスベリランナ一族の木の幹から伸びる毛根触手を通じて聞かせてもらったよ・・さあ! 行こうじゃないか! ロゾレリア国へ!」
(2へ続く)
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p.s.来週から、いよいよ第2部として
「クリスタル・ねこタンの超冒険2」を新たに公開しますので、また、閲覧よろしくお願いします!!
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