第2話 旅立っちゃってるよね?ワタシたち

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 猫人族のミアア。怯えて頭ぐーるぐる。  鼠人族のラットン。脱出策を考え考え、頭ぐーるぐる。 「ミアア!部屋に戻って偽装だっ!」ラットンが鋭くささやく。 「う、うっ? ぎそー??」ミアアは頭ン中真っ白け───でも、大急ぎでラットンと部屋に戻りドアを静かに閉める。  部屋のドアは敢えてロックをしない───  ラットンがベッドの掛け布団の下に小さめの枕と毛布を押し込み、いかにもベッドの上で寝てるように形作る。  そして、ミアアもその真似をする───しかし、ここでミスが!  なんと、ミアアは自分のベッドでなく部屋の反対側のラットンのベッドの掛け布団の下に自分の大きめの枕と毛布を押し込んで形を作ったのだ。  掛け布団の下には偽装した二つの塊が・・・ (?!なにしてるんだ?! ミアア?)  声にならない声で鋭く言うラットン。 (だ、だって!こわいんだもん!)  声にならない声で返すミアア。  そのとき! 部屋の外の廊下をコツコツと歩く音が聞こえてきた─── (うぁ!まずい!!)  ラットンは大急ぎでミアアの手を取り自分のベッドの下の狭い空間に潜り込んだ。 「むうっ・・・ぎゅうっ・・・にゃ!」  ベッドの下はラットンには十分な空間だったがミアアにはちょっとだけ狭かったようだ。  ───でも、さすがは猫人族───すぐに狭い空間にしなやかに体をなじませていった。
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