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「ああ!!ゴメン!ゴメン!僕も確認すれば良かったよ!」
後ろを向き慌てて訂正するラットン───こんなところでミアアにガブリとやられてはたまったもんじゃない!!
「プン!プン! うにゃにゃ~、疲れたニャ~、休憩したいニャ~!」
「うん、うん! わかったよ。ミアア、少し休憩しよう!」
ラットンが道の脇の背丈の低い草の上に『ピトン』と先に腰を下した。
「つっか、れった、にゃああああーーーーーあ!!」
腰を下ろしたラットンの上に覆いかぶさるように仰向けにミアアが倒れてくる。
「ウッ! オオーーーイッ!!」
ラットンは危うくミアアの下敷きになるのを回避したが、ミアアは少し後頭部を打ってしまった。
「いったいなーー! もう! ちゃんと受け止めてよ! ラットン君!!」
「バカ! お前! まともに受け止めたら僕がつぶれるよ!」
「もうっ! プンプン! 冷たいなー!」
「分かったよ! 分かったから、もたれかかるならもっとゆっくりと頼むよ!」
「うにゃ!」
ミアアはラットンの股の間に強引に割り込み、後頭部をラットンのおなかに、首筋を股間に乗せて寝ころんだ。
(うっ!! つぶれる!・・・イヤ・・・大丈夫だ・・・)
口に出さず・・・思うはラットン。
「うにゃ~、調度いいマクラだニャ~」
少し目を閉じて『うにゃうにゃゴロゴロ』と喉を鳴らすミアア。
ラットンは両手を後ろについて倒れこまないように自分の体を支える。
「ミアア、少し水を飲んだほうがいいよ。脱水症状になる」
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