哀色(あいいろ)の海

1/1
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ
1.流した悲しみの涙集まり 哀色(あいいろ)の海になって 僕はそこに沈む 目を開けることすらできず 深海の果てに落ちてゆく 誰も辿り着けない 暗い海の底 僕はそこで深い眠りに落ち 一人儚い夢を見る ありえない幸せだけの日常過ごす 誰も叶えられぬ夢を どうせ悲しみの消えない 現実に一人戻るより この美しき哀色(あいいろ)の海に 包まれて眠り続けよう いつかは僕のこの身体が 同じ哀色(あいいろ)染まること 心から望んで 2.揺らめく哀色(あいいろ)の海に誰かが 僕のいる海の底へ 潜り手差し伸べる 一人ぼっちのこの僕を 強く求めてる声がする 君はどうして僕を 海から出したいの 僕の問いに君はこう答えた 「君と毎日居たいから」 答え聞き初めて僕を求めてくれた 君の差し伸べた手握る 二人海面から顔出し 青空を共に見上げれば あの何もない哀色(あいいろ)の海に 別れ言う 二人一緒に これから僕らはあの陸で 共に喜び悲しみを 分かち合い生きよう
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!