プロローグ

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プロローグ

 最初はただの嫌がらせだった。  魔法使い(オレ)を怒らせたらどういう事になるか、あいつに思い知らせてやりたかった。  だけど、全てのお膳立てが終わった時、突然怖くなってしまった。  こんなやり方で良かったのか。  間違っているのではないか。  何故こんな方法を思い付いてしまったのか。  己の浅はかさに愕然とした。  後悔しても、もう戻る事などできない。  腕の中の温かい存在を抱き締めて、その小さな鼓動に愛しさを募らせるだけしかできなかった。
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