338人が本棚に入れています
本棚に追加
/42ページ
プロローグ
最初はただの嫌がらせだった。
魔法使いを怒らせたらどういう事になるか、あいつに思い知らせてやりたかった。
だけど、全てのお膳立てが終わった時、突然怖くなってしまった。
こんなやり方で良かったのか。
間違っているのではないか。
何故こんな方法を思い付いてしまったのか。
己の浅はかさに愕然とした。
後悔しても、もう戻る事などできない。
腕の中の温かい存在を抱き締めて、その小さな鼓動に愛しさを募らせるだけしかできなかった。
最初のコメントを投稿しよう!