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恥ずかしさはわたしの耳までも赤くさせた。
カーテンの合間から零れる光に目を細めて、小さく息を吐く。
本当はもっと布団に顔をうずめて叫び散らしたい気持ちはあるのだが、そんなことをしてしまえば、まだ直視していない何かまで零れ出そうだった。
布団の端をぎゅっと握る。
もう味わうことのできないと思った感情をなぞる。
鮮明にその瞬間、瞬間が映像として動く。
どうして神様は感情なんて装置を人につけてしまったのだろう。
これでは、わたしはどんどん普通になっていく。わたしが白い目で見ていたあの子と同じことをしてしまいそうになる。そのうち前髪を揃えて、
その塩梅が大丈夫か確認するようになってしまう。
普通になる資格なんてわたしにはない。
もし、それが許されるとするのであれば、わたしはまた何かを失う代償を負わなければならないだろう。
いや……待てよ。
わたしは慌てて、布団から飛び出して、階段を転がるように下りていく。
ついに学校に行く決心がついたのかという家族の視線を受けながらも、わたしはそちらに目もくれず、洗面台へと駆け込む。
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