リモート飲み会の為

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リモート飲み会の為

リモート飲み会に誘われて、カメラ余分にあるよと同期の男性から譲り受けた。 幾らか払うと言ったがお古だしとリモートは人が多い方がいいからって言われて、お礼を言って受け取った。 会社の昼休みに付け方をレクチャーしてもらい、まずは伊藤菜々と二人でリモート食事会をした。 勿論、彼氏の真ちゃんには内緒にしておいた。 話したら言う事は大体、想像出来る。 「リモート飲み会?そこまでして飲み会したいの?男に会いたい?ていうか…この部屋映るんだよ?男が見るんだよ?俺以外の…。俺はいいよ、いいけど、貴子は恥ずかしくないの?」 (…………恥ずかしい程、汚ないと言いたいの?そこまでひどくないし、真ちゃんが来て散らかしてるんでしょ?朝はバタバタ出て行って、私も仕事行くから時間なくてそのままで、それで仕事終わりに来たら汚ないに決まってるじゃない。) 膨れた顔で言いたい言葉を飲み込んだ。 付き合い始めてから一年、真ちゃんは束縛する。 同期でも上司でも男性と食事に行くのを嫌がる。 二人きりでなくてもだ。 その癖自分の友達は男女関係なく私の部屋に連れて来る。 「俺の彼女。」 紹介されるのは嬉しいから黙ってたけど、初対面の人を部屋にあげるのは抵抗があった。 最初は男性が嫌だと思ったけど、真ちゃんが女性の前で私の駄目なとこを上げるから女性が嫌になった。 「料理は美味いんだけどさ、掃除が苦手なんだよな。いつも散らかっててさぁ。教えてやってよ。」 (お前が教えてもらえ!) 心の中で何度言ったかもう分からない。
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