ツクモ

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ゲームの効果音。 声が聞こえる。 え? 「くっそ、やられた」 「ミツキ弱っ。最弱」 「ちーっす。わりぃ、遅くなった」 「フミ、遅せぇ」 「あとは鍋に点火するだけだよ」 「あれ?亮ちゃんは?」 「バイトピンチヒッターだって」 「またかよ。人がいいなぁ。何時上がり?」 「んー7時半には終わって速攻帰るって言ってた」 「週3とか言って、しょっ中代打頼まれてるな」 「あ、この前、小学生の女の子に亮ちゃん先生って声掛けられて、メチャ照れてた」 「子供にはモテるかぁ?」 「いやいや、10年後に22で、俺らが29、30ならありでしょ」 「おぉ、先行予約」 「先行って言えば、うちに就職してくれてもいいくらいに気に入られてるらしいよ」 「内定じゃん」 「同じ時給なら居酒屋より全然いいって」 「あ、もう7時過ぎてんじゃん。鍋、火付けるぞ」 「だな。トシは今日泊ってく?」 「そのつもり。フミは?」 「此処来ると居心地良くて帰るの面倒なんだよなぁ。常々引っ越して来ようかと思うワ」 「居住スペースがこの半分だもんな」 「フミっちじゃ、亮ちゃんがイヤかも」 「なんだよそれ。え?胡麻豆乳なの?」 「この前、キムチにしたら部屋中服まで臭くなったって言ってだからさ」 「あー綺麗好き」 「あれ?早いな。亮ちゃん、帰って来た?」 「おかえり〜」
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