【入学式~新入生歓迎会編】雨天突貫、春雷を潜る

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【入学式~新入生歓迎会編】雨天突貫、春雷を潜る

【作者より読者の皆様へ】 ・ここからの話は【入学式~新入生歓迎会】までの章となります。 ・キャラが初手から多いと思ったと思いますが慣れてください。また物語の進行の都合上どうしてもキャラの登場に差がでますがそれはご留意下さい。 ・主人公は元からかなりのキャラを見知っており、かなりのフラグを立てていますがそれは主人公が1年生時に起きたある「事件」が原因です。いずれこちらも執筆予定です。 ・BL要素が少ないな?と思う方もいるとは思いますが単に作者がキャラが急に好き好きアピールしてくるのはリアリティの面から好きではないだけです。つまり作者の趣味です。 ・拙作を読んでいただき本当にありがとうございます。ブックマークや本棚登録、ページスタンプ等に励まされています。更新は亀ですし恋愛要素も亀ですがこれからも気が向いたときに見守っていただければと思います。 【設定】 当章にて学園の制度、風習についての説明をかなり詳しく行います。ただキャラの口から言わせるにはかなり長いのでこちらに纏めて記載しておきます。 〈【星】制度〉 星彩学園において特に一面及び多方面に秀でている生徒に様々な優遇が与えられる制度。学内の競争精神を煽る目的で創設されたが現在は若干違う目的で使用されている面がある。 一年に一度、6月の前期中間試験後に〈星選委員〉₍後述₎と呼ばれる委員会によって各学年毎に〈星付き〉の生徒が選ばれる。前年で既に選ばれている人は余程のことがない限り基本選出される。選ばれた中で二年生以上の生徒は星寮に所属する、ただし二年生で寮長を務める人間は別。 また〈星付き〉は一定の学力を示せば授業、学費の免除、学歴や推薦枠の優遇、食堂での代金の割引が与えられる。 〈星選委員〉 学園運営側が選出した生徒で構成される〈星付き〉を選ぶ委員会。そのメンバーは一切明かされておらず、また学内で活動をしている気配もないのに確かに存在している謎多き組織。ただ選出期間中は委員会が業務をする建物の一角を借り切って作業をしている。 〈星付き〉 星選委員によって選出された学園内のエリート生徒。基本的に勉学、学内人気、運動能力、リーダーシップなど様々な理由で選出される。実は「抱かれたい、抱きたいランキング」が選出基準の一つにあるという噂がまことしやかに囁かれている。選ばれた中で二年生以上の生徒は星寮に所属する。生徒は様々な恩恵を受けると共に全生徒間で星付きには特別な呼び名をつけるという暗黙の了解があり、学園のファンクラブ連合が募集、選出して決まる。 〈【ファンクラブ】制度〉 学園内の校則で規定されている制度の一つ。〈星付き〉の生徒に対して有志の希望と申請があればファンクラブを作ることが可能。ファンクラブは星付きの生徒の補佐をすることを基本事項としており、人数制限は存在しない。また重複して所属することはできない。このファンクラブの結成については星付きの生徒に拒否権はない。ファンクラブは同好会と同じ扱いであるが予算と顧問はない。放課後教室を使って活動したりすることは可能。また教師や星付き本人から仕事を任されることもある。 星付きでなくともファンクラブが結成されることもあるがそちらは学校で公認されているわけではないので非公認ファンクラブと呼ばれる。公認のファンクラブは入会基準があったりするしルールや制度もしっかりしているのに対し非公式は闇鍋。恐らく生徒の誰も全容を把握していない。 〈4大学内派閥〉 今年度(暁2年時)に存在している学内の4大勢力を指す。生徒は基本的に何処かの派閥に属するのが基本で、派閥ごとに関係性がある。 〈【黒】派閥〉 現生徒会長、夜見月灯夜を筆頭とする生徒会を主なメンバーとする派閥。学園内のイベントの管理や予算管理、生徒間の取りまとめなど学園の派閥内でもトップの人数と人気を誇る。その分管理が面倒な程人数が居るし気苦労も多い。暗黙の規則が一番多い。 〈【白】派閥〉 現風紀委員長、日ノ本遥を筆頭とする風紀委員会を主なメンバーとする派閥。学園の委員会を一括で統括している。ファンクラブ制度や学園の揉め事の全てに関わっている。生真面目な性格の人が多く大体が日ノ本の信者。 〈【虹】派閥〉 現イベント実行ギルド長、夕凪御影を筆頭とするイベント実行ギルドを主なメンバーとする派閥。主人公はここの所属。夕凪自身が変人であるためか余り人数が居ないがその分才能に秀でている変人が集いがち。主人公はかなり常識枠。身内感が強い。 〈【透】派閥〉 現部活管理会会長、無透水樹を筆頭とする部活連盟を主なメンバーとする派閥。部活の要職や運動部、部活に傾倒している人が多くあまり派閥らしくは無く緩いが有事の際はきちんと結束できるようになっている。気の良い人が多い。 4つの派閥の代表と呼ばれる4人を合わせ〈黒白透虹(こくびゃくとうこう)〉 と呼ぶ。学園の名実共にトップ。 【黒】と【白】は仲が悪い。 【黒】と【虹】は仲が良い。 【黒】と【透】は業務上提携が多い。 【白】は【虹】を一方的に敵視している。 【白】と【透】は連携を取る頻度が高い。 【虹】と【透】は互いに不干渉。 _______________________________ 雲に覆われた暗い夜。月も星も見えない夜が更ける時____ 「…新学期から雨か。問題が起きなきゃいいけど」 溜息を付いて灯りを消す。 ◆ 「…」 無言でカーテンを閉める。 ◆ 「…あのままで良いのか、良い筈、ねェんだよなァ」 思考に沈む。 ◆ 「あらやだ、肌の調子が悪くなっちゃう!早く寝なくっちゃ!」 明日に胸を弾ませる。 ◆ 「もうこんな時間?…仕事は終わらせなくちゃ、もう少し」 明かりは消さずに。 ◆ 「はは、いよいよ3年か。頑張って貰わなくちゃね、皆には。…あの子にも」 誰かを思う。 ◆ 「は~だっる。明日学校?でも行かんとボス怒るしなァ…あかんわ」 面倒そうにベッドの上へ。 ◆ 「ん~。寝れね。烏に鬼電しよ」 平然と行われる鬼畜行為。 ◆ 「…」 おやすみなさい。 ◆ 「ふう、これで大体片付いたかな…こういうの送ってくんなって何度言ったら分かんだろ。ほんっとサイアク!」 部屋を綺麗に。 ◆ 「ん~、寧ろ夜って目が覚めるよねえ~♪」 未だ蠢く。 ◆ 「ふわあ~眠いなあ。可愛いコに会いたいね、こういう夜は」 退屈そうに笑う。 ◆ 「は?新刊情報出たの?はーーーーーーーーー神!!!!!!!!」 騒ぐ。 ◆ 「灰良、何で僕にスタ爆すんの!通知切っちゃうよ?」 楽し気に。 ◆ 「そんじゃ、お休み、明日門前で会おうぜっと」 何時もの約束を。 ◆ 「…」 気怠そうに画面を眺める。 ◆ 「ふう、明日の業務の確認は済んでますね」 慎重に確認を。 ◆ 「あっれ~、会議の内容届いてんじゃん、真面目♪ま、そういうとこも気に入ってっけどねェ」 目を細めて喉を鳴らす。 ◆ 「…おせえ、あのバカ」 苛つきながら明かりを消す。 ◆ 「…新しい季節が、新しい時間が流れ出す。変わりゆくもの、変わらないもの。…ふふ、俺も巻き込まれるのかのう。…去年まではそれでよかったが今年はそうも行かないからの…幸せに笑っておくれよ、その為に残ったんじゃから」 新しい季節の幕あけ。
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