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第一章
長くやってきたけれど
それも今日で最後か
まさか家に借金があったとは
しかもかなりの額。
お父様が考え無しに
お金を使うとは思えないし……
だって趣味が貯金なのよ!
そんな父が借金だなんて有り得ない!!
「すまない、リーゼ
こんなことになって」
「大丈夫ですわ、父様
父様がそんなことするはずない事くらい
娘である私が一番分かっていますから」
母様が亡くなってから
人一倍娘の私を大切に育ててくれた父様。
貯金だって本人は趣味と言ってるけど
私の為だってことくらい知ってるんだから。
私があの有名なステラ学園に
入りたいと言ったから。
ステラ学園は由緒正しき名門校。
頭脳明晰、容姿端麗、運動神経抜群な
全てにおいて完璧な人達だけが
入学出来る学園。
優秀であれば家柄は関係ない。
私もその学園の入学選別に選ばれた一人。
だから行ってみたくて………
もう、叶わなくなっちゃったけど。
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