第一章

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「しばらく会えなくなるが 向こうでも元気で暮らすんだよ」 「えぇ、父様こそお気を付けて 私は叔母様が居るから大丈夫です!」 父様の言いつけで、 私は今日この生まれ育った国を出ていく。 私にまで危険な目に あって欲しくないんだって。 そんなの気にしないのに。 父様と離れ離れになるのは寂しいけれど 仕方がないわよね。 「父様、お元気で。 またいつか会える日を待ってるわ」 「あぁ、必ず迎えに行くからな」 離れ離れになる前に 父様が迎えに行くからと約束をしてくれた。 私が叔母様と一緒に国を出てから数ヶ月後 父様が亡くなったと知らせを聞くまで 毎日、迎えに来てくれると信じていた。 父様が迎えに来てくれる約束まで 叶わなくなってしまったあの日 私は引き止める叔母様に礼をいい 母国へ戻った。
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