第3ミッション嫁に下さい。

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 ゴールデンウィークも終わり、今度はアケビさんの実家に行く事を計画した。  今でもアケビさんは実家の話をすると暗い顔になる。  でも、アケビさんだって、ここは逃げては通れぬ道。 「カトケンさん、今度の週末に私の実家に行ってくれる?」 「は、はい。大丈夫です。」  アケビさんは決心したみたいだ。  僕はもう、緊張してきた。  いやっ、それ以上に辛いのはアケビさんだ。  まだ、新しいお父さんを認めてないのに、僕を連れて挨拶をするなんて…  僕の事を認めてくれたら、アケビさんだって、新しいお父さんを認めるしかなくなるはずだ……  まぁ、交換条件で上手く事が運ぶとは思うが……  しかし、ギクシャクした中に僕はポツンと入らないといけないのだろうか……  考えただけでもゾッとする。  どうにかしてアケビさん、新しいお父さんと上手く出来ないものだろうか……  アケビさんの実家は僕達2人の思い出の地、告白の海の近くだ。
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