第3ミッション嫁に下さい。

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「今度の週末、アケビさんの実家に行く時、晴れたら良いですね。  アケビさん。  海を眺めながら風を感じて……」 「カトケンさん、そんな気分じゃないよ。  カトケンさんの車で行かない?  お願い。」  えっ……あれだけバイク好きなアケビさんでも気分が乗らない事だってあるんだ……  それほど、実家との事が頭から離れないのか…… 「はい。分かりました!」  アケビさんは半年以上、実家に帰ってないそうだ。  そんなに遠い場所では無いのに…… 「♪♪♪リリーン♪♪♪リリーン♪♪♪」(電話音) 「You.久しぶり!元気にしてた?」  アケビさんは電話の事ですぐに分かった。  レーシングカートのオーナーからだ。 「お久しぶりです……  どうして、私の携帯の番号知ってるんですか⁇」 「M eもすっかり忘れてたのよ!  バイクの乗車名簿を見ていたらYou.の名前と携帯の番号が有った事を思い出したのさ!  あれから、スター速井から怒られて散々だったよ! You.もう1度と考え直してよ!」 「忙しいのでサヨナラ!もう、電話しないで下さい。」 「えっ………」 「ガチャン」 「あの外人気取りのオーナーからですか?」 「うん……。」 全くアケビさんは他の事を考える余裕なんて無いみたいだ。 そして、アケビさんの実家に行く日がやって来た。
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