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「は、は、は、初めまして……加藤健二と申します。
ア、アケビさん…あっ、間違った……
あけ、明美ちゃまとお付き合い、さ、させて貰ってます。」
「明美ちゃま⁇⁇
そんなに堅苦しくならないで良いですよ。
私、明美の母の輪奈美です。」
「えっ……⁇プッハハハハッ」
僕は思わず、笑いが吹き出しそうになった。
アケビさんがアケビなら、お母さんはワラビだなんて……
「カトケンさん、どうしたんですか?
急に笑い出して……」
「すみません……急に思い出し笑いをしてしまって……」
「健二さんでしたよね、どうぞ、狭いですが上がって下さい。」
アケビさんは部屋に入るなり、部屋中を見渡した。
「かなり部屋の様子が変わったね……」
「あっ……凄い!ジブリのキャラクターが沢山有る……。
これって凄く値打ち物だよ。アケビさん。」
「ふぅ〜ん……」
リビングの棚にジブリのキャラクターのコレクションが沢山飾られていた。
「これ、お父さんの趣味なのよ。
何歳になっても、子供みたいでしょ。」
「あの人、こんなのが趣味なんだ……」
「アケビさん、こんなのなんて酷いよ。
立派な趣味だよ。」
「ただいま〜もう、来てる?」
玄関にコンビニ袋に沢山詰め込んだアケビさんの新しいお父さんが緊張したような顔で入って来た。
僕は慌てて玄関に向かいお父さんに挨拶した。
「加藤健二と申します。」
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