第4ミッション結婚式挙げよう!

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「お母さん、ツクシさんと結婚式を挙げるのは何月何日するの?」 「8月6日よ。  やっぱり、明美は一緒には嫌よね……」 「……。カトケンさんがどうしてもウエディングドレスをみたいって……  まぁ、一生に一回だから、お母さん、私達も一緒に結婚式してもいいかな……」 「本当⁇⁇  筑紫さん、きっと喜ぶわ!」 「でも、結婚式の前にどうしても、やりたい事が有るの……」 「やりたい事……?」 「アマチュアのバイクの耐久レースに参加したいのよ。」 「バ、バイクのレース⁇⁇  あなた、まだバイクのレースって夢を持っていたの?  お母さん、絶対に反対よ。  お父さん、バイクのレース事故で亡くなった事、忘れてないよね……  もう、これ以上、私を悲しませないで明美……」 「でも、お父さんは、私にバイクの楽しさを教えてくれた。  そして何回も、お父さんのアマチュアレースを一緒に見に行って私もいつかは、あの舞台に入りたいって思ってた。  お父さんの最後の事故もこの目で見たわ。 今でも夢に出てくる。  でも、お父さん私を応援しているはず、一回だけなのよ。  今回のレースは、お父さんが亡くなった、あの耐久レースなの」 「あの、レースなの……  健二さんは、お父さんのレースで亡くなった事は知ってるの?」 「そんな事、教えてないよ……」  「話は分かったわ……でも、健二さんには、教えなさい。  一番、明美の事を思っているのは健二さんよ。  健二さんが許してくれたら、私は認めるよ。」
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