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僕は知らず知らずに、どんどん有名になっているみたいだ。
会社の外でも、僕を待つ若い女性達で溢れている。
だから、結婚するまで僕とアケビさんは半同棲生活を辞めた。
毎日の楽しみはアケビさんとの電話の遣り取り。
「アケビさん……ごめんね、早く逢いたいよ〜
僕がちょっと有名になったばっかりに……」
「カトケンさん、そんなに有名になってるの⁇⁇」
「だって、TVを付けたら毎日のように謎のイケメン歌ウマ会社員現る。」って話題になってるんだよ。
「えっ、そうなんだ……」
アケビさん、TVや雑誌を見ないから社会に取り残されている……
「カトケンさん、ところで結婚式は1週間後だよ。
そろそろ、私達も準備を始めなくちゃ……あぁ〜面倒くさい!」
アケビさんのウェディングドレスとても綺麗なんだろうなあ……
「あっ、明日、仕事お休みでしょ?
お母さんから電話が有って明日、カトケンさんのタキシードと私のウェディングドレスを貸衣装店に見に行かないかって……すっかり忘れていたね。」
「あっ、そうだった……」
僕はすっかり忘れていた。
後、1週間で僕とアケビさんは結婚するんだった。
僕の親にも早く連絡しなければ……
あぁ〜やる事が山ほど有る。
明日の休みは衣装選び、月曜日からイケメン5との化粧品のCM撮影、部長なんかになるんじゃなかった……
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