第4ミッション結婚式挙げよう!

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 そして結婚式当日を迎えた。  今日は2人を祝福してくれるかのように空は雲1つない快晴だった。  僕とアケビさんは車で教会に向かった。  途中から大渋滞だ。 「アケビさん、こんな田舎道、渋滞なんて有るんですか?」 「大事故でもない限り、こんな渋滞は見た事ないなぁ……  それにしても進まない何故だろう……」  僕は気分を晴らすためにラジオを付けた。 《今日、世間を揺るがしている、神の声で知られる謎のイケメン加藤さんが教会で結婚式を行う模様です。  教会付近は大渋滞で当事者の加藤さんはまだ現れて居ません。》 「あの2人、間に合うのかしら……」 「輪奈美さん、僕が警察に連絡して来ます。」 「警察?」 「アケビさん、時間が有りません!  取り敢えず、ここでウェディングドレスに着替えましょう。」 「えっ、ここで?」  アケビさんは人目を気にせず一気に着替えた。  早技だ!  遠くから警察のヘリコプターだ! 「加藤健二様はどちらですか? 手を振って下さい。」  僕は思い切り手を振った。 「あそこだ!」  ヘリコプターから命綱が降りて来た。 「これでヘリコプターまで登って来て下さい。」  僕とアケビさんは命綱につかまった。  下を見ると渋滞の車からは祝福の拍手と声援が起こっていた。 「幸せになってね!」 「加藤さん、素敵〜!」 「新婦の人も綺麗!」 アケビさんのウエディングドレスが風に揺れて僕と明美さんは見つめ合い、僕達は大笑いをして手を振った。 「カトケンさん風が気持ち良いね!」 「うん!どうにか間に合いそうだね!」
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