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「アケビさん、僕、仕事を辞めるよ。
これ以上,アケビさんを困らせる事は出来ない。」
「カトケンさん……その後、どうするの?」
「取り敢えず、誰もいない所で生活がしたい!」
「誰もいない所………?」
「誰からも監視されたくないんだ……
それにアケビさんに何か有ったらと思うと……」
「カトケンさん、田舎暮らしをしようよ。
あのレース場近くの田舎って最高じゃない?」
「田舎暮らし……ぼ、僕、田舎暮らしなんてした事ないし……」
「カトケンさん、私に任せて!畑を耕して野菜や果物を沢山作って自給自足するのよ!
なんか、楽しそう!」
「アケビさん、ところで今の仕事は?」
「あのレース場の近くだったら職場まで2時間で行けるし、大丈夫!
カトケンさんには畑仕事を教えるね!」
僕は仕事を辞めて、畑仕事?
そしてアケビさんのお給料で当分は生活しなくちゃいけない。
それに通勤片道2時間なんて……
でも、部長になったから、多少の退職金は有ると思うけど……
僕はこの前、神父さんに誓ったばかり……
アケビさんを一生幸せにさせるって……
これでは僕がアケビさんに幸せにさせて貰う事になる……
でも、このままこんな生活を続けて行くのは無理だ……
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