第5ミッション 子供を作ろう。

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 そして、レース場近くの辺鄙な田舎に辿り着いた。  もちろん、そこにはコンビニなんて無い。  スーパーは車で20分も掛かるド田舎だ。  年に1度だけ、アケビさんが前回出場したアマチュアバイク耐久レースで少しだけ盛り上がる村だ。  アケビさんにとっても、僕にとっても思い出の地。 「カトケンさん、良い場所ね!  村の不動産に聞いて、古い古民家を探そうよ。」  ネットで調べたが不動産なんて無い。  僕達は仕方なく、村の役場に行った。 「す、すみません……僕達、ここの村に住みたいんですが……」 「えっ、この村に住む⁇本当に!」  役場のおばちゃんは何故か大喜びだ。  そして、役場の皆んなから拍手が湧き上がった。 「この村は過疎化が進み、村の人口がどんどん少なくなってるの!  もう、ほとんどがお年寄りばかりなのよ。  役場の推進計画で若者をこの村に呼ぼう計画を実施してるの。  その計画、ネットで見て来たの?」 「いえっ……」 「そうなの?この村の移住を希望の家族に古民家を改装して無料で差し上げてます。  もちろん、莫大な土地付きですよ。  宜しかったら、何件か見て行って!」
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