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「カトケンさん、このパン屋探しに行こうよ。
私もこんな食パンを作りたい!
作り方、教えてくれるかなぁ……」
アケビさん、この人興味ある事が有ったら、何でも後先考えずに突っ走ってしまう……
この人は、何でいつも熱いんだ……
僕とアケビさんは食パンに書いてある生産元の住所と名前を頼りに生産元のパン屋探しに出掛けた。
「アケビ、どうもこの一軒家みたいですよ。」
「えっ、パン屋の看板も無い……」
「取り敢えず、入ってみよう。」
「♪♪♪ピンポ〜ン」
顔じゅう粉まみれになった変なおじさんが現れた。
「どちらさん⁇⁇」
「あの〜私達、食パンに書いて有る住所を頼りに探して来たんですが……」
「あぁ…これはワシの食パンだよ。
おたくは誰じゃ?」
「修行したいんです!
この食パンの作り方教えて下さい!」
アケビさんは深々と頭を下げた。
えっ、アケビさん、プロバイクレーサーなのに修行とは……
「修行⁇ねえちゃん、ワシは遊びで適当にパンを作って道の駅に卸してるだけだ!
ワシは素人だよ。
しかし、若いあんたが弟子になりたいって言うんだったら話は別だが……」
「本当ですか?修行は、私じゃないんです。
私の主人。」
えっ〜……何でそうなるの〜⁇⁇
「何年掛かっても構いません。
主人を一人前にして下さい。」
「えっ……」
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