79人が本棚に入れています
本棚に追加
そして寒空の下、今年最後の女子国内ロードレースがスタートした。
『いよいよ始まりました。
今年の栄冠は誰の手に…やはり、山﨑美和がいきなりトップに踊り出ました!
あっ、加藤明美選手、5人のレーサーに囲まれて前に出れません……どう言う事なんでしょう?』
ー助六宅ー
『トメさん、新婚生活は楽しいの〜』
『屏助、ところで今日は、何日じゃ⁇』
『確か、11月24日じゃ』
『すっかり、忘れていた……あの娘のレースの日じゃ……あの娘に災難が起こる、早く助けに行かないと……』
『今からかい?急いで飛んで行っても間に合うか分からんぞ……』
『行くぞ!もう、触るな!』
『は、はい……トメさん』
「またネズミが屋根に……もう、勘弁してくれ〜〜
あれっ……急に静かになったぞ……」
ーレース場ー
「何で……前に出れない!
皆んな、グルなんだ……ちょっとの隙間を見つけて一気に行くしかないわ……今だ!」
『加藤明美選手、抜け出しました!
何と言うハンドルさばきなんでしょう。
一気に山﨑美和選手に追い付こうとしてます。
あっ、山﨑美和選手、明らかに幅寄せで加藤明美選手を妨害してます。』
「一気に行くわよ!カトケンさん、応援して!」
ポケットに入れてある僕のフィギュアにアケビさんは話し掛けた。
「アケビさん!頑張れ〜!」
アケビさんは僕に気付いてくれた。
「あっ、本物のカトケンさんだぁ〜〜〜!」
『あっ、危ない!加藤選手、ハンドルを取られて、転倒だーーーーーー!』
最初のコメントを投稿しよう!