第5ミッション 子供を作ろう。

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「カトケンさん、ありがとう。  カトケンのフィギュアをポッケに入れていたから、私は奇跡的に助かったんだよ。」 「えっ、僕のフィギュア⁇⁇」 「見て、これだよ!カトケンさんのフィギュア……でも、ゴメン……」 「これが僕のフィギュア⁇⁇首が取れてる……」 「きっと、転倒した瞬間に、カトケンさんのフィギュアが私を守ってくれたのよ。」 「えっ、僕がアケビさんを守った……」 「アケビさんのフィギュアも大事に持ってるよ。  これが、僕の守り神!  もう、僕はフィギュアを捨てる!  アケビさんのフィギュアだけで十分だよ。」 「カトケンさんの宝物でしょ。  捨てるなんてもったいないよ……」 「ルナちゃん、ミーちゃん、ルカちゃんの3体も無くなった事だし…… アケビさんのフィギュアだけで十分だよ。」   「本当に捨てちゃうの?  でも、あれだけのフィギュアを捨てたら部屋は確かに広くなるけど……」 「アケビさん、今でも十分に広いと思うけど……」 「健二、完成だ!立派な石窯が出来たぞ!  お前は良く頑張った。  ねえちゃんを大事にしろよ。  お腹に赤ちゃんが居るそうじゃないか!」 「は、はい。師匠ありがとうございます。  こんな立派な石窯まで作って下さいまして……  この恩は一生忘れません。」 「手を抜いたら、おしまいだぞ!頑張れよ。」  僕とアケビさんは師匠の姿が見えなくなるまで手を振り続けた…… 「アケビさん、無理したら、お腹の赤ちゃんが……」 「だって、カトケンさんに任せたら、朝昼晩、食パンなんだもん……」   「この食パンは自信は有るけど……  師匠はマネをするな!って……  オリジナルのパンを作って勝負しろって…… 「それじゃ、当分は店を出すのは先だね……」 第5ミッション、子供を作ろう。     (了)
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