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今日は12月24日、クリスマスイブ。
朝からアケビさんはケーキ作り。
「アケビさん、急がないと今日は産婦人科の診察日だよ。
早くしないと間に合わないよ……」
「カトケンさん、分かってるって!もうすぐケーキが焼き上がるんだから、ちょっと待ってよ。」
アケビさんは、何でも夢中になったらいつもこうだ。
「すみません……遅れてしまいまして。」
「大丈夫ですよ。
ここは田舎の産婦人科だから、患者は1人もいないし、お茶してた所だったし……」
僕は思った。
じゃ予約時間なんて別に言わなくたって……
「しかし、夫婦で来るなんて感心ですな。」
「僕は働いてないから暇なのも有りますが、アケビさんの事が心配なんです。」
「えっ……働いてないの⁇
子供を産んで育てるって大変なんだよ。
それを分かって産むの?」
「す、すみません……」
僕は、この場でも説教をされた……
「カトケンさんなら大丈夫!
私と生まれて来る赤ちゃんを絶対守ってくれます!」
「ぼ、僕は生まれて来る赤ちゃんも絶対、幸せにします。」
「頑張ってよ。
まぁ、この村では子育て支援が充実してるから、村中で応援してくれるからね。
じゃ、診察しましょう。
あれっ、心音が2つ……」
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