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「イケメン4の中で1番アホな一馬っているでしょ」
「あぁ、最近までクイズ番組に珍回答連発して、挙句には放送禁止用語まで喋って干される奴ですよね。」
「そうなんです。
ほとぼりが冷めるまでテレビの出演は出来ないから、加藤家のパン屋に手伝いに行かせようと思います。
これは、彼の希望と言う事で……」
「どう言う事なの?」
「加藤家に一馬を忍び込ませて働かさせたら、 あの2人は情に弱いからイケメン4をきっと助けてくれると思うんですよ。
特に加藤明美は情が厚すぎますから!
もしかしたらイケメン4に入ってイケメン5になっちゃうかも!」
「でも、うちの会社には何にもメリットがないじゃないか……」
「加藤健二君がもしイケメン5に戻って、【馬鹿なアイツに一目惚れ】を歌ったら、またまた化粧品はバカ売れですよ。
あと、加藤健二のCMは今月いっぱいなんですよ。」
「これは面白い!スター速井さん宜しくお願いします。」
「おっさん、久しぶり!パン屋の雰囲気変わったね!」
「あっ、一馬君いったいどうしたの?」
「おっさん、大変だと思って手伝いに来たんだ。」
「確かに忙しいけど、一馬君が居る方が邪魔なような気がするけど……」
「俺、一生懸命働くから、ここに置いてくれよ。オレ、戻れないんだよ……」
「でも、アケビさんに相談しなくちゃ……
それに君が僕の家に来たらアケビさんとのラブラブな生活が台無しだから無理!」
「取り敢えず住める所が無いかなぁ……おっさん」
「直ぐには無理だよ、住む家を探さないと……
あっ、助六さんの家が空いているかも!助六さんは馬小屋で寝て居るし、時々しか家には戻らないみたいだから、聞いてみるよ。
ちゃんと真面目に働いてくれる?
アケビさんには、上手く言うけど……
あっ、それにお金なんて出せないよ……
夕食は子供達と一緒に食パンとお惣菜なら食べてもいいけど……」
「給料なんて要らないよ。
だって、スター速井が無理矢理行けって言われて来たんだから!あっ……言っちゃった」
「えっ……」
アホな一馬は全て白状した…。
「一馬君、そう言う事だったんだ……君も大変だね。」
アケビさんはジャム作りをしていた台所から出て来た。
「あら….イケメン4の⁇」
「アケビさん、これから一緒に働く一馬君。」
「あっ、明姉さんだぁ!元気すかぁ〜」
「明姉⁇⁇」
「あっ……山﨑美和の鼻にティッシュをぶち込んだ、アホな一馬君だぁ!」
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