【第6ミッション僕達の赤ちゃん誕生!】

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 6月の下旬、麦の穂がたわわに実り、7月の収穫を僕達は待ち望んでいた。  アケビさんのお腹もどんどん大きくなり、8月15日の出産予定日を待つだけだった。  「助六父ちゃん、明日、オレの母ちゃんが遊びに来るみたいなんだ。」 「一馬、俺、同年代の女性と喋るの緊張するよ。」 「大丈夫さ!オレの母ちゃんだよ!オレが仲人してやるよ。」 「仲人⁇⁇⁇」  何故か、翌日、一馬君の母親と助六さんのお見合いが急遽行われた。 「健二君、明美さん突然だが、今から俺のお見合いに立ち会ってくれないか?」 「えーーーーっ」 「カトケンさん、何で突然、一馬君のお母さんと助六さんのお見合いが今日なの?」 「一馬君が突然、思いついたみたいなんだ。  場所は、ツクシさんの喫茶店で行うそうだよ。」 「喫茶店でお見合い?⁇」   ーツクシさんの喫茶店ー 「いらっしゃい!明美ちゃん、お腹がパンパンで爆破しそうですね!」 「ツクシさん、お腹のあゆが2人して蹴りまくってるの!」 「明美、予定日より早くなるんじゃないの?」 「どうだろう?あっ、今日は助六さんと一馬君のお母さんのお見合いだから、宜しくお願いします。」  その日は喫茶店を貸し切って、ツクシさんとワラビさんの進行でお見合いはスタートした。 「初めてまして!一馬の母です。」 「初めてまして!一馬の父です。」  全く訳が分からないまま、お見合いは進んで行った。 「ここのハニートースト凄く美味しいですわ!」 「母ちゃん、このハニートースト、オレが焼いたんだぞ!そしてオレがこの店に卸してるんだ!  そして、来月になったら、オレの作った麦で最高の食パンが完成する予定なんだぞ!  そうだろ、助六父ちゃん、師匠、明姉さん。」 「……。」 「一馬は素晴らしい人達に支えられて頑張ってるんだね……  本当にアホな息子ですが宜しくお願いします。」  話はトントン拍子に進み、一馬のお母さんは明日にでも、ここで生活したいと言い出した。  子も子だけど親もちょっとイカれてる……  僕達は計画を立てた。  麦の収穫の日に合わせて、麦畑で結婚式を行う計画を立てた。
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