第7ミッション        僕、イクメンになります。

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 食パンはネットで広まると全国に配送されるまでになった。 「作っても作っても追いつけ無いよ!師匠。」 「1日、500個にしよう。  無理しないで、夕方からお腹を空かした子供達がやって来るんだから……」 「おじさん、パンの味変わった?  凄くモチモチして美味しいよ!」 「おばちゃん、俺にも赤ちゃん抱っこさせて!」 「私も〜」 「ちゃんと食べて手を洗ってからね!」  歩美と歩夢は子供達のアイドルだ。 「そう言えば、万福村から出産祝い金の200万と子供支援金、40万貰ったよ。  大事に使わないとね!」 「でもアケビさん、僕のCMとアケビさんの契約料2億6000万が有るもんね。」 「カトケンさん、あんなお金は使わないよ。  だって、ちゃんと働いてないお金だから、貯金、貯金。  あっカトケンさん、今月金欠だよ〜さすがに食パン100円はキツいかなぁ〜  イチゴジャムとリンゴジャム30円で出してみようよ。」 「そうだね!」 「け、健二君、もう大変だよ。  うちの喫茶店に大行列。  あの食パンを求めて遠くからもやって来てるんだ。  何処で作ってるんだって聞かれて困ってる!」 「ツクシさん、絶対に言ったら駄目ですよ。」 「やっと僕達の食パンが皆んなに認めて貰ったんだね!アケビさん。」 「カトケンさん、おめでとう。よく頑張ったね。」  そして助六さんの作った小麦粉が飛ぶように売れて、幻の助六小麦粉は国内小麦粉の3倍で販売されていた。 「父ちゃん、この調子で行ったら、御殿が立つよ!」 「一馬、健二君にタダ同然で分けやっても十分元が取れるな!」 「一馬、私、助六さんの家に嫁いて幸せよ!」  僕達の食パンはネットでも道の駅でも売り切れが続き、幻の食パンって言われるようになった。
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