第7ミッション        僕、イクメンになります。

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 歩夢は近所の子供から貰ったミニカーを走らせて何時間も遊んでる。  そして、テレビを点けると車や乗り物が出てくると歩夢は大喜びではしゃいでいる。 「アケビさん、よく歩夢はミニカーに飽きないよね。歩夢って乗り物が好きなのかなぁ……」 「ほんと、乗り物大好きだよね。  歩美の方は何でも新しい物好きで直ぐに飛びつくけど直ぐに飽きるもんね。」  僕達家族は街に出てオモチャ屋に行った。 「わぁ……沢山のオモチャだ。」  歩美はキャッキャして大喜び。  歩夢は固まっている。  すると、大きなガラスケースの中に田舎や都会の中を走る本物そっくりなプラレールが飾られていた。  そこには新幹線やいろいろな電車が走っている。  歩夢はじっとプラレールを覗いている。  僕達はしばらくの間、静かに見守った。  歩美は飽きて泣き出した。  そして歩美は寝た。 「歩夢、他のも見よう。」 「イヤッ!」 「ア、アケビさん今、歩夢、嫌って言ったよ。」 「う、うん……言った。」 「アケビさん、歩夢にプラレール買ってやろうよ。」 「そうだね……」 「歩美はどうしましょう?寝てるし……」 「歩美もプラレールで遊ぶかも……」  歩夢がじっと見ていた新幹線を買ってあげた。 「歩美は電車でもいいかなぁ……」  家に帰り僕達はプラレールを作った。  大人になっても面白いもんだ。  「アケビさん今度、駅も買わなくちゃ!」 「カトケンさんが喜んでるだけでしょ」 「違うよ。歩夢だって歩美だって喜んでるよ。」  歩美は新幹線と電車を両手で持って遊び出した。  すると突然、歩夢が歩美を叩いた。 「イヤ〜ッ」  歩美からちょっかいを出す事は有ったが初めて歩夢が歩美に怒った……
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