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僕達は万福村に来て早くも2年目を迎えようとしていた。
食パンもネット販売と道の駅で販売してバカ売れ状態だ。
師匠の食パンも道の駅では同じくバカ売れ状態で全国、道の駅ランキングで6位に入るなど万福村に沢山の人がやって来るようになった。
不思議と僕の噂は流れなくなり平凡な人生を送れるようになった。
一馬君はどうも有名だった頃の姿を忘れられず、道の駅に一馬君のポスターを貼って貰っている。
【オレの作った食パン食べてて!】
食パンを握りしめて微笑んでるポスターだ。
僕も次第に育児に慣れて来た。
歩美や歩夢の顔を見たら何となく分かるようになった。
アケビさんも仕事に育児、家事まで頑張っているから僕も少しは役に立ちたい。
「ぎゃ〜」
「あっ、歩美、もしかしてウ◯チ?」
「アケビさん、ゆっくりしてて!僕に任せて!」
「カトケンさん、オムツ交換上手くなったね……」
「だって毎日替えていたら誰だって上手くなるよ。
それに、オムツを替えてやったら気持ち良さそうな顔をするんだよ。」
「さすが、カトケンさん!いつの間にかイクメンになってる。」
「あっ……歩美のウ◯チが手に付いた……アケビさん、ゴメン、ティッシュ取って!」
「カトケンさん、まだまだだね……
あっ、歩夢は?
さっきからずっとプラレールで遊んでる。
もう、2時間もだよ。」
「アケビさん、今度、歩美と歩夢を連れて列車に乗りに行かない?」
「列車より最近、カトケンさんとバイク一緒に乗ってないからバイクがいいなぁ〜」
「赤ちゃんを背負ってバイクなんて危なすぎるよ!」
「ごめんなさい……」
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