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一馬の辞退で村長継続が決定した。
「何はともあれ良かったですね。
さすがに一馬君じゃ万福村はどうなる事やらと思ったよ。
あぁ、ごめんごめん、健二君の仲間なのに……」
「ツクシさん、気にしないでください。
僕も安心しました。
でも、一馬君みたいな人が村長や政治家だったら裏表がないから皆んなついて行くんですけどね、もう少し頭が良かったら……」
「そう言えば、歩美ちゃんと歩夢君は?」
「アケビさんが見てます……実はこそっとツクシさんの喫茶店に逃げてきました。」
「そんな事したら輪奈美さんからチクられるよ……幸い隣町に買い物に行ってるから良かったけど……
あっ、米介さんからお肉を貰ったんだ。
健二君も食べて行ってよ。」
「米介さんの所は肥育農家でしたね。」
「そうだよ。健二君、ステーキにするから、焼き方は?」
「あっ、サイコロステーキで……」
「サイコロステーキ?」
「カトケンさんどこに逃げてたんですか!
私が長期休暇だと思って!
歩美と歩夢を私に全て任せて……」
「ご、ごめんなさい……ツクシさんの所でサイコロステーキをご馳走になってました……」
「サイコロステーキ?………カトケンさん、懐かし〜い!
付き合う前、始めて食事した時にステーキ頼んだら、お店の人が焼き方聞いて来たのにカトケンさん、勘違いしてサイコロステーキって答えたよね!」
「えっ……あれって焼き方だったの?
僕の家はいつもサイコロステーキだったから……」
「えっ……知らなかったの?」
「今、知った……。
ところで米介さんの肥育農家で仔馬が生まれたそうなんだ。
乗馬体験も始めるんだって!」
「今度、皆んなで行こうよ!」
「あっ、アケビさん、乗馬なんだからね!競走馬じゃないんだよ。」
「分かってるよ。」
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