第7ミッション        僕、イクメンになります。

43/98
前へ
/338ページ
次へ
「米助さん、鞍なげて!」 「アケビさん、米助さんは倒れてるよ〜」 「カトケンさん、ゴメン、馬小屋に鞍が掛けて有ったから投げて!」 「う、うん……分かった、待ってて!」  僕は、抜けた腰を必死にかばいながら、馬小屋に鞍を取りに行き、アケビさんに投げた。 「カトケンさん、ありがとう!フク、頼んだよ!」  アケビさんは器用に腰を浮かせ鞍を取り付けた。  米助さんは呆然と見てる。 「なんと言う人だ……赤ちゃん片手に乗りながら鞍を付けるなんて……  それにフクマウンテンがおとなしくしてるぞ……」 「ウヒィーーーン」 「きゃっきゃ〜きゃっきゃ〜」 「歩夢、怖くないの?  さすが私の子だね!もっと歩夢、沢山の風をあげるね!フク、さぁ、行くよ!」 「きゃっきゃ〜きゃっきゃ〜」 「アケビさーーーーん、あなたのやってる事は虐待だーーー!」 「歩夢、向こうでパパがなんか叫んでるよ。 お馬さんパカパカ楽しいね〜〜〜!」 「きゃっきゃ〜きゃっきゃ〜」 「なんで米介さんとカトケンさん倒れてるんだろう?  そろそろフク帰ろうかぁ〜」 「ウヒィーーーン」 「カトケンさん、米介さん大丈夫?フクちゃん凄くお利口さんだよね。  今日は1日ありがとうごさいました。  ちょっと歩美は怖がったみたいだけど歩夢は大喜びでした。」  僕も怖かった……  今日1日で寿命が10年縮まった……  しかし、無茶苦茶過ぎるアケビさん…… 「カトケンさん、歩夢って全然ビビってなかったね!」  僕は勘違いをしていた。  歩美はママ似、歩夢は僕似だと思っていたが、歩夢は確実にアケビさんの血を継いでいる事にやっと気づいた…… 「カトケンさん、今日は楽しかったね!  また、米介さんにお願いしてフクマウンテンに乗せて貰おうね!」 「アケビさん……もう米介さんはアケビさんには招待しないと思うよ……」 「えぇっ……又、フクちゃんに乗りたかったのにねぇ〜歩夢、歩美も練習よ。」 「きゃっきゃ〜」 「いや〜っ」
/338ページ

最初のコメントを投稿しよう!

79人が本棚に入れています
本棚に追加