第7ミッション        僕、イクメンになります。

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「それでは特別ゲストの登場です!」 「オイ!皆んな元気かぁーーー!」 「一馬、駄目だよ!ここは保育園だぞ! 優しく喋れよ!」 「あっ、いつもの調子で言っちゃった! オレ達、馬小屋、知ってるかぁ!」 「一馬〜〜〜だぁ!」 「知ってるよ〜〜!アホなお兄ちゃん達でしょ!」 「オイ!ガキ、アホ言うな!」 「こらっ!一馬……」 「ワッハハハハッ!」  会場は笑い一色に染まった。 「皆んな、オタマトーン凄く上手かったぞ! お兄ちゃん達もオタマトーンで歌ってるんだぞ!  ほらっ!あそこのお兄ちゃんもオタマトーンが上手いんだぞ!」  一馬君は保護者の中にいる僕を指差した。 「カトケン師匠!なんをボーっとしてるんだい?  早くステージに上がって来いよ!」 「か、カトケンさん、呼ばれてるよ!早くステージに上がらないと!」 「えーーーーっ!」  また、一馬君達にやられた…… 「それでは幻の名曲、君のハートはマリンブルーだ!オレ達もカトケン師匠の歌を聴きたかったんだ!  行くぜ!カトケン師匠、用意は出来たか!」 「は、はい。」 「行くぞ!会場の皆んなもソーランソーランヨイヨイ!を歌ってくれよな!」 「うん!分かった!」 「良い返事だ!じゃ、カトケン師匠、ヨロシク!」 「は、はい。」  親達は、もう子供の音楽発表会どころではない。  皆んな唖然としている。 「本当に伝説のカトケンがこんな所で見れるなんて……」 「やっぱり、生はカッコよすぎ!」 「私、生きてて良かった!」 「じゃ、歌わせて頂きます。」 「君のハートはマリンブルー♪♪♪海より綺麗なマリンブルー♪♪♪  会場の皆さんもどうぞ…… ソーランソーランヨイヨイ!」 「きゃ〜」 「痺れ〜〜〜るぅ〜」  そして会場に来ていたお父さんやお母さん、そして先生までも泡を吹いて倒れてる。  そして音楽発表会はいつの間にか幕を閉じた。
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